見えないところに注ぐ
2021年2月14日新しいことに挑戦していく中でも、
やはり、この仕事の軸には家電販売があります。
ただ、売り切り商売じゃないので、私たちの真髄はそこから。
家電はご購入後のお困りごとが付き物です。
特に最近の家電は操作や仕組みも複雑になってきているので、特にご年配の方は販売店に
「買った後は知らないよ」
という対応をされてしまったら困ってしまいます。
なので、ご購入の際に
「当店は、買っていただいてからが本当のお付き合いです」
というのは、あ〜ここで買って良かったな。と思ってもらいたいから。
全てはこの言葉に凝縮されます。
例えば、エアコン。
一般的に、
「冷えれば良い、暖かくなれば良い」と考えられているケースが多いでしょうか?
と、なればエアコン本体の構造がどうなっているかどうかなんて、お客様からしたらもはやどーでも良い話かと。笑
そもそも、室内機(皆さんが想像する、部屋の壁にかかっている機械)から室外機(よくお庭やベランダに置く機械)に何が繋がって、外でどのような仕上げになっているかなんて気にもならないと思います。
が、、、
あえて今日は、その室内からは見えない壁の外側の仕上げの話をします。
長くお使いいただく上で、実は結構大事。
外から見ると、
一見、一本の太いホースが壁から出てるように見えますが、3種類の部品で成り立っています。
その中身は、分かりやすく簡単に、
・ペアコイル(ガスを通す配管)
・ドレンホース(排水用のホース)
・VVFケーブル(電気を送る線)
に分けられますが、これらをひとまとめにテープで巻いたものが、壁の外に出ます。
で、問題はここから。
綺麗に見せるために、どのように取りまとめるかが非常に重要となります。
最も、テープの巻き方が雑だとか、配管が波打ってるとか、初歩的なミスはないもの前提としたお話です。
仕上げの際、横引きが長くなると外から見た印象がカッコ悪いのでなるべくタテにおろして、それらが長年たっても日に当たってテープがボロボロにならないようにスリムダクトというカバーに入れてあげる。
などなど、、
これだけでもお分かりだと思いますが、
工事のクオリティって技術的なことよりも気遣いの部分がかなり大きいんです。
※もちろん、技術も重要です
だからそこに、施工側の都合は一切いらない。
「時間かかる」
「材料費が余分に要る」
「めんどくさい」
そんなことで、お客様がいくら専門家ではないからといって、仕上げをおざなりにしてしまう人は、商売人としての心が欠落しています。論外です。
先日、こんなケースがありました。
「夜、この照明がぼこぼこした壁(ベージュっぽい色の壁)のところにいい感じに当たるように設計したから、なるべく穴は開けてほしくないんですよね〜。横の白い壁のところに開けられますか?」
これは、本当に先程あげた話の典型です。
もちろん施工側からすれば、穴あけやエアコンの設計上の問題を踏まえれば、凹凸のあるサイディング(外壁)の方に穴を開ける方が時間もかからないし、簡単です。
よく見れば、天窓のすぐ近くには柱が入っていたし、数センチもずらすことができない。
ましてやご新築ということもあり、もしそこで傷をつけてしまったら、何十年とその傷を残してしまうことになります。
でも、ハナから「無理ですね」とはねのけてしまうのではなく、
やはりそこにお住みになる方の意思を尊重して、なんとかやれる方法はないか。と一緒に考え、寄り添うことができて初めて一人前の商売人。
私たちは、ただの「作業員」ではダメなのです。
その積み重ねが「信頼」や「安心感」に繋がっていくと信じています。
だから、事前の現場調査も怠りません。
行きあたりばったりで「できません!」は、責任感がまるでないように思います。
実際、今回はこのように施工しました。
本当にここしかない!というところに穴をあけることができ、施工の見栄えも問題なく仕上げることができました。
玄関近くなので、排水によって下が濡れないような工夫もしてあります。
何より、お客様に満足していただけたことが私たちにとって1番嬉しい。
家電は車などと違って常に人に見られるものではありません。
でも、私たちは「見られないから良いや」という施工は一切しません。
これはエアコンに限ったことではなく、大きなものも小さなものも全てそう。
どちらかが不満を持つようでは、良いお付き合いを長く続けることは難しいかと思います。
売り手と買い手の双方が、納得して満足できるお付き合いをすることが一番。
それにはやはり、「心」が通っていなければいけない。
特に注目されない、見えないところに注ぐ
「気遣い」こそに、不変の「価値」が存在します。
ふと気づいたときに、私たちが施工させていただいたエアコンを外から見ていただけると幸いです。
なぜならそこには、創業54年目になっても一件一件こだわりと責任を持って施工した証があるから。
会長だって社長だって、何十年も前にやった工事を鮮明且つ、ついこの前のことみたいに話すくらいです。
私たちはあのときの施工を、いつまでも心の中でちゃんと記憶に残しています。
→ホームページ「ナコー伏見」
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